発見歌登(うたのぼり)で新種の線虫 昨夏調査「ニックス」と命名 北海道


【枝幸】昨夏に道内外の昆虫専門家らが町内で行った調査で採集した線虫が、新種であることが分かった。欧州の科学誌で発表し、学名の一部に雪深い地域にちなみ、ラテン語で雪を意味する「ニックス」と名付けた。  発見したのは、国立研究開発法人森林総合研究所茨城県つくば市)の主任研究員神崎菜摘さん(42)。町内歌登地区でシラフヨツボシヒゲナガカミキリを採集し、体内に線虫の幼虫が入っているのを見つけた。持ち帰って成長させ、遺伝子を調べたり、交配試験を繰り返したりしたところ、新種だと分かった。  この線虫は、成虫の体長が1~1・2ミリほど。カミキリ虫の体内に出入りして、移動に利用しているとみられる。  神崎さんによると、線虫は数百万種いるとされるが、分かっているのは3万種程度という。  昆虫調査は昨年7月、専門家や愛好家ら30人が参加して、昆虫約200種とクモ約90種を採集。希少種のクモなども見つかった。(立木大造) 北海道新聞 http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/dohoku/1-0324728.html